亜鉛とアトピーの関係

アトピーやアレルギーを持つ人は、亜鉛の不足を良く指摘されますが、食事で補おうとしてもアレルギーによって補えない事が多くあります。アトピーやアレルギーを持っている人は、痩せ型の人が平均的に多いのですが、これはアトピーやアレルギーを持っている人は腸に弾力がなく、栄養素の吸収力が落ちていることが原因とされています。

吸収が充分にできない為、痩せ型で亜鉛の吸収率も悪い傾向が高いです。アトピーやアレルギーの人は、下痢や便秘などになりやすい事も、腸の機能が弱いという特徴の一つであるとされています。

アレルギーやアトピーの人は、お腹を下して消化吸収力の良いものを食べても、栄養を吸収することができず、症状が悪化するという事もあるようです。アトピーやアレルギーは、環境的な要因が大きいとされていますが、環境を変えていく事は非常に困難です。

そこで、亜鉛を始めとしミネラルやビタミンが不足する事無く、十分に補給していくことが健康を維持する為には必要です。まずは、亜鉛やビタミンなどの栄養素が、バランスよく含まれている食事を行う事が基本となります。

アトピーやアレルギーの人は、もともと消化吸収力が弱いことが多いので、食事だけで既に不足している亜鉛を補って、1日に必要な量を摂取するのはほぼ不可能です。初めは、サプリメントで亜鉛を摂取していき、亜鉛が身体に充分補われて、ある程度健康になったら、食事で補えるようにしていくのがいいでしょう。

亜鉛とアトピー性皮膚炎

日本は諸外国と違って元々亜鉛不足気味であり、重症のアトピー性皮膚炎が圧倒的に多く、社会問題になっています。ステロイドと抗アレルギー剤だけでは治らない患者さんが増えています。アトピー性皮膚炎は炎症が広範囲にあるので亜鉛の消費量が増えています。潜在的に亜鉛不足の日本人ですので、体は十分な補充を求めています。亜鉛の補充で酵素やホルモンを十分に活性化させて、自然治癒力を高めることが亜鉛療法の目的です。

アトピー性皮膚炎治療では7,8割の患者さんに何らかの効果がみられます。三ヶ月くらいで劇的に軽快する人もあれば徐々に効果の出る方もあります。私はアトピーの方はミネラルだけではなく、全体の栄養バランスが必要と考えていますので、蛋白も脂肪も、十分摂っていただいていますが、栄養状態の整った方が治りやすい印象があります。玄米と野菜のように繊維が多く、炭水化物に偏った人は非常に治りが悪くなります。

実際、細胞や血液は蛋白や脂質からできていますから、それらが十分にないと、亜鉛の働く場所がありません。人体を建物に置き換えると、蛋白や脂肪は木材や壁で、亜鉛は釘、大工さんが炭水化物ですね。それぞれバランスよくあることが必要です。

http://hoshigaoka-hifuka.com/ippan/zinc_i
タイトルとURLをコピーしました