ごぼうは本来、中国の薬草として用いられていた物で、ごぼう茶は医療効果の高い物として重宝されていました。
ごぼうには食物繊維が豊富に含まれており、排泄を促し、腸内環境を整える働きがあると考えられています。美肌効果もあると言われており、肌を綺麗にする効果も期待できそうです。
ごぼう茶は、お茶として飲むことで通常よりも摂取がし易くなり、栄養素が体内に吸収されやすくなります。ごぼうは調理することで、色々な食べ方があるのですが、ごぼうはちょっと苦手・・・という方でも、風味がよくてクセの少ないごぼう茶であれば、摂取することも容易となります。
ごぼうに含まれている栄養素の効果・効能
ごぼう茶には、食物繊維の他にカリウムやアスパラギン酸、アルギニン、リン等の栄養素が豊富に含まれています。さらに、ごぼうに含まれている水溶性の食物繊維は「高血圧」や「糖尿病」の改善に効果が高いと言われています。
食物繊維
水溶性の食物繊維は、余分な栄養分を吸着し、余分な栄養素の吸収を妨害する働きがあります。そのため、摂り過ぎた余分な栄養素を体外に排出し、体重の増加を抑えるとともに、高血圧に悪い影響があるとされる塩分等も体外に出してくれます。
カリウム
むくみを解消し、筋肉を正常に保つ役割。ダイエットやむくみに関する悩みを持っている方にはお馴染みの栄養素です。
アスパラギン酸
ダイエットに効果的とされる栄養素です。老廃物を処理し、ミネラルの運搬に関する重要な働きを持っています。老廃物の処理やミネラルはダイエットだけでは無く美肌にも効果的です。
アルギニン
アルギニンも美肌に良いとされる栄養素です。成長ホルモンの分泌を促進させる事で、肌荒れの治りが早くなる等の効果の他、体の代謝機能の向上にも役立つと言われています。
リン
リンは、骨の強化を促し、エネルギー代謝の補助を行う作用があります。
この様に、体に良いとされる栄養素を沢山含んだゴボウ茶は、便秘解消やむくみの解消、高血圧や糖尿病の改善、美肌効果等、数多くの効果・効能があると言われているのです。
ごぼう茶が高血圧の病状を改善する?
ごぼう茶が高血圧に良いとする話は、テレビや雑誌、書籍等でもよく言及されていることなのですが、実際のところ、高血圧に対してどの程度の改善効果が見られるのでしょうか?
ごぼう茶には、サポニンやカリウム、ポリフェノール、カリウムといった栄養素が豊富に含まれているのですが、これらの栄養素が、高血圧を改善するのに役立つといわれています。
サポニンはコレステロールや脂肪を分解し手洗い流す効果があります。さらに、ごぼうは野菜の中でもトップクラスの「抗酸化作用」を持っており、この作用が血管の老化を防いでくれるのです。
サポニンや抗酸化作用の高いゴボウ茶を摂ることで、腸や血管を綺麗にし、酸化による老化現象等で機能が低下することを抑える働きがあるといわれています。
この働きが高血圧の病状の改善やコレステロール値の低下といった作用をもたらすのでは無いかと考えられているのです。
ごぼうにはまだまだ多くの栄養素が含まれています。カリウムもその中の一つであり、カリウムには老廃物を体外に排出する作用が有名です。また、血圧を正常に保つ働きもあると言われており、「天然の降圧剤」とも言われているのです。
赤ワインに特に多く含まれているポリフェノールは名前としては有名な成分ですが、この成分は活性酸素を分解し、老化の進行を緩やかにする作用があると言われています(完全に抑えるというわけではありません)。
ポリフェノールは生活習慣の乱れた現代人にとっても必要不可欠な栄養素であり、生活習慣病などの疾患を予防する働きがあるとされています。高血圧の予防と改善にも効果があると言われていますので、これらの作用がごぼう茶が高血圧に効果的とされる理由の一つにもなっていると思われます。
低カロリーのごぼう茶でダイエットも
ごぼう茶には砂糖やその他の添加物も入っていないので、当然カロリーは非常に低い飲み物となっています。コーヒーや紅茶であれば、ついつい砂糖を入れてしまうという方も少なくは無いと思いますが、ごぼう茶はそのまま飲むのが一番美味しいので、そういった添加物を入れてしまう心配も無いのです。
また、ごぼうに含まれているカリウムや水溶性食物繊維が体内への余分な栄養素の吸収を阻害して、腸内洗浄にも役立つと言われています。これらの作用が、ごぼう茶がダイエットに効果的であると言われる理由でもあります。
ごぼうはそのまま調理して食べても、カロリーが低くて食物繊維も豊富な食品なので、お茶にしなければ様々な効果が期待できないということではありません。
それでも、ごぼうはちょっと苦手だという人にとっては、飲みやすくて毎日でも続けることができるごぼう茶であれば、無理なく摂ることができるのではないでしょうか。
ごぼう茶は利尿作用もある
ごぼう茶には利尿作用も確認されています。これは、ごぼうに含まれている「イヌリン」と呼ばれる栄養素によるものです。
イヌリンは非常に吸収性の高い栄養素であり、体内に含まれている余分な水分を吸着していきます。この働きが利尿作用となるわけです。
体の中の毒素も吸着して、尿とともに体外に排出してくるので、むくみ等の症状も改善されると考えられていますが、利尿作用は個人差もあり、まったく作用を感じないという人ももちろん居ます。
ですが、イヌリンは体内で活発に働いてくれますので、利尿作用が感じられないからといって、さらにごぼう茶を過剰に摂取しようといったことはしないように気をつけましょう。