ヤーコン茶の効能・効果

ヤーコン茶には様々な効果・効能が確認されており、代表的なものには糖尿病や高血圧等の生活習慣病の予防の他、血液中の中性脂肪やコレステロールといった脂肪の数字を下げる働きが確認されています。

ヤーコンは1985年ごろに日本に入ってきたといわれており、草丈は1~2メートル程で矢じりのような形の葉をつけます。また、晩秋に黄色い小さな花を咲かせ、葉や茎はお茶になります。主にサツマイモに似た形状の塊根部を食べます。

ヤーコンに含まれている主成分はラクトオリゴ糖(効用は整腸作用や血液の血行を正常に保つなど)で、他にもビタミンやミネラル、植物繊維なども豊富に含まれていることから便秘の解消にも効果的と考えられています。

ヤーコン茶の効果・効能

ヤーコン茶には血糖値を下げる作用が確認されており、近年ではこの効能が特に注目されています。これは、ヤーコンの葉や茎で作ったヤーコン茶がインスリン(インシュリン、insulin)のような働きを行なうためで、しかも必要以上に血糖値を下げることが無いという特徴を持っています。

他にも、中性脂肪から脂肪酸への分解を促進する作用があることから、体重の増加が抑制されてダイエット効果が期待できます。さらに利尿作用もあるりますので、体内にたまった余分な水分を排出して「むくみ」を解消することで、ダイエットにも繋がるといわれています。

ヤーコン茶は糖尿病の予防にも役立つ?

ヤーコン茶の葉や茎の部分には「ポリフェノール」が豊富に含まれており、このポリフェノールには体内で糖の吸収を穏やかにする作用が確認されています。この効果が食後の急激な血糖値の上昇を抑えてくれます。また、同様の効果を持つ「水溶性食物繊維」もヤーコン茶には多く含まれています。

また、先ほども紹介したようにヤーコン含まれている成分がインスリンと同じような働きを持っており、血糖値を下げたり、血糖値の値が上昇するのを抑える働きが確認されています。

昔から民間療法として、糖尿病に効果があるとしてヤーコンは利用されてきましたが、この様な医学的な効果・効能も研究によって徐々に解明されつつあるのです。

動脈硬化や高血圧の予防と改善に

ヤーコンにはカテキンやフラボノイド、クロロゲン酸といったポリフェノール類が豊富に含まれており、これらの成分が動脈硬化や高血圧の改善に効果的であると考えられています。

ポリフェノールには抗酸化作用があり、血中の悪玉コレステロールが酸化してしまう働きを抑制する働きがあります。悪玉コレステロールが酸化することで、動脈硬化の進行が早まってしまう危険因子となってしまうのですが、その酸化を防止する働きがヤーコン茶にはあるというわけです。

また、悪玉コレステロールの酸化を防ぐことで、血管を健康な状態に保つことが可能となります。血管が健康であれば血の流れもスムーズになり、それが高血圧の予防にも繋がると考えられています。また、血圧を下げる働きを持った「カリウム」も多く含まれていることも、高血圧の予防と改善に効果的であると考えられる要因の一つと言われています。

ヤーコンで便秘も解消!

ヤーコンの塊根(芋の部分)には食物繊維と「フラクトオリゴ糖」が豊富に含まれており、便秘解消に役立つと言われています。このフラクトオリゴ糖は様々な種類が確認されているオリゴ糖の一種で、腸内で善玉菌と呼ばれている「ビフィズス菌」を増加させる作用を持っています。これがヤーコン茶特有の整腸作用となり、腸内環境の改善や腸の活動の活発化に貢献しているのです。

他にも、ヤーコンには水溶性植物繊維と不溶性食物繊維が多く含まれており、これらの物質も排便促進作用に効果的とされているのですが、先ほど紹介したフラクトオリゴ糖との相乗効果により、さらに優れた便秘解消効果が期待できると考えられているのです。

食物繊維が含まれている食品は数多く存在していますが、そういったものを摂取してもなかなか解消できない便秘を抱えている方は、いちどヤーコン芋を材料にした料理を食べてみることをおすすめします。

ヤーコン茶の作り方

ヤーコンは自宅でも栽培しやすい植物なので、実際に自宅で栽培しようと考えている方のために、ヤーコン茶の作り方を簡単に紹介しておきます。

まずやヤーコンの葉を収穫しますが、ヤーコンの葉は大きなものだと両手を広げて合わせた程の大きさになりますので、葉が茂り始めた頃から摘んでいくとたくさんとることができます。また、茎は芋の収穫時にやっとお茶にできるようになります。

葉を収穫したら、一枚一枚綺麗に洗っていきます。裏も表も綺麗に洗っていきましょう。そして、蒸し器に葉を重ねるようにして入れ、中火で6~7分程蒸します。蒸し終わったら冷めるのを待って、ギュっと絞って水分を搾り出します。

蒸して水分を絞った後、1枚ずつざるに広げて、天日で二日ほど干します。天日干しの後、160℃くらいのオーブンで15分ほど焼き、手で揉んでパラパラになれば完成です。ここでしっかりと水分を抜いておかないと、長期保存できません(カビが生えてしまいます)。

上記で作ったヤーコンの葉を急須等で漉していただきます。独特の香りを楽しみながら、自然の恵みに感謝しましょう。ただし、あまり長い時間浸していると、苦味が強く出てしまうので程よい加減でお茶を出してください。

ヤーコンの食べ方と料理法に関して

ヤーコンは葉の部分や茎、塊根(芋の部分)の部分等、全てを食用にすることが可能で、どの部位にも優れた栄養素が含まれています。特にサツマイモのような形をした塊根部は調理して美味しく食べることが可能です。

調理方法は色々とあり、きんぴらや天ぷら、漬物等ジャンルも種類も幅広いのですが、一番のオススメは生でも食べることができるという特徴を利用したサラダや酢の物です。シャキシャキとした食感が心地よく、栄養価も高い状態で頂くことができます。

ヤーコンを使った調理法でのワンポイント

ヤーコンを調理する際に気をつけたいポイントがあります。それは、ヤーコンを切ってから空気に触れる時間が長くなってしまうと変色してしまうので、切った後は水や酢水にさらすようにします。

しかし、長時間水や酢水にさらしてしまうと、ヤーコンに含まれている水溶性の栄養素が溶け出してしまいます。そこで、水にさらす以外の酸化防止策として、ヤーコンの皮を剥いた後に電子レンジで加熱することで、変色の原因となる酵素を取り除くことができます。

直ぐに調理を開始するならば水や酢水にさらし、少し時間を置くことになるならば電子レンジで加熱すると良いでしょう。

ヤーコンジュース

ヤーコンをジュースにして飲むことで、中に含まれている栄養素を逃さずしっかりと摂ることが可能です。作り方も簡単で、皮を剥かずにヤーコンをミキサーにセットするだけ。味のアクセントとしてレモン果汁を加えることで、酸化による変色も防ぐことができます。

また、好みによって他の野菜や果物を混ぜることで、味のバリエーションを増やすだけでなく、ビタミンや他のミネラル等も効率的に摂取することができます。

ヤーコンでダイエット

ヤーコンが便秘解消に効果的ということは先にも書きましたが、ダイエット効果も期待できると言われています。実際に、ヤーコンとダイエットの関係を研究した結果も発表されており、摂取した脂質をエネルギーに変換する脂質代謝を促進する作用がヤーコンには含まれているのではと考えられています。

さらに、ヤーコンは低カロリーで水溶性食物繊維も多く含まれており、満腹感を得られやすい食べ物といえるのですが、これらの要因も肥満解消に関係していると言えそうです。

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