閉塞性動脈硬化症における生活の改善と日常生活における注意点

閉塞性動脈硬化症の治療において、進行具合がどのレベルであっても、生活環境の改善による治療法は必須となります。以下では、日常の生活において注意すべき事柄とそのポイントを紹介しています。

禁煙

タバコにはニコチンが含まれており、この物質によって血管が縮小してしまい、血流の悪化に繋がってしまいます。この作用によって、さらに動脈硬化が悪化してしまうのです。まさにタバコは「百害あって一利なし」といえます。

「タバコを控える」のではなく、「必ず禁煙」することが重要です。どうしてもタバコをやめることが出来ないという方であれば、最近ではタバコの禁煙を専門にした「禁煙外来」もありますので、一度訪問してみて、医師に相談を行なうようにしてみましょう。

運動

閉塞性動脈硬化症のⅠ度~Ⅱ度の中程度(治療方法についてを参考)では運動療法も効果的な治療法となります。無理は禁物なのですが、運動を行なうことで血行がよくなり、天然のバイパスである「側副血行路」の発達を期待することができます。

医師と相談の上で、自分の体力と症状に適した運動量を、医師と相談の上で決定して、毎日の習慣として運動を行なうようにしましょう。

食事

脂肪分や総エネルギー量を抑えた食事を心がけます。脂肪の多い肉類はなるべく避けて、食べる量は満腹になる少し手前(腹八分目)として、バランスの取れた食事を心がけてください。

また、動脈硬化だけでなく、高血圧や糖尿病、高脂血症を合併している方であれば、特に食事に関しては注意が必要となります。

ストレスの緩和と解消

ストレスは血管を収縮させ、血の巡りを悪くしてしまいます。また、動脈硬化を悪化させてしまいます。十分な睡眠と休息を取るようにして、ストレスを溜めないような生活環境を送るようにします。

大切な足のケア

疎かにしがちなのが、普段履いている「靴」に関してです。自分の足にピッタリと合うものを選ぶようにしてください。できれば靴屋さんで寸法を行なって、自分の足にフィットしたオリジナルの靴を作ってもらいましょう。

足を清潔に保つ

足や指の間も綺麗に洗うようにしましょう。石鹸を使って丁寧に洗って、雑菌が繁殖しないように気をつけます。足を清潔に保つことで、感染症等の予防にもなります。

足の保温

木綿の靴下などを履いて、足の保温に努めるようにします。入浴も効果的ですが、熱いお湯はやけどの危険もありますので、温度は適温(40~41℃度程度)としてください。

足の怪我には要注意

閉塞性動脈硬化症では、小さな擦り傷や切り傷が、なかなか治り難い「潰瘍」になることもあります。靴下を必ず履くようにして足を保護し、爪を切る際も深爪をしない様に気をつけてください。

自分の足にピッタリとあった靴を履く

足を締め付けすぎず、歩きやすい靴を選ぶようにします。サイズの合わない靴だと、靴擦れ等の原因となり、その傷が潰瘍になってしまう危険性があるためです。また、締め付けすぎる靴を履いてしまうと、血の流れが更に悪くなってしまいます。

靴を選ぶポイントとして、以下を参考にしてみてください。

  1. かかとが合っているか?
  2. 足の甲に隙間が無いか?
  3. 足幅(親指の付け根から小指の付け根のこと)が合っているか?
  4. 土踏まずがフィットしているか?
  5. 足の先に1~1.5cmのゆとりがあるか?

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