ビタミンEの効能・効果・副作用

ビタミンEには、体内の脂質の「酸化」を防止する「抗酸化作用」が良く知られており、動脈硬化を始めとする生活習慣の予防・改善や老化の予防に効果があると言われています。

他にも、ビタミンEはホルモンバランスの調整や生殖機能を正常に保つ効果等があり、月経不順や生理痛の改善、更年期障害に関わる諸症状の緩和にも効果があるとされています。

女性に関する効能が多いのですが、そもそもビタミンEという物質は、欠乏することで不妊症を招きやすくなる、ということでと発見された成分なのです。

ビタミンEの効能・効能

先ほども書きましたが、ビタミンEには「抗酸化作用」と言って、細胞の酸化を促す活性酸素を除去する働きがあり、色々な生活習慣病の予防や改善に役立つとされている栄養素です。

老化の予防にも役立つと言われており、皮膚の老化予防にも効果的とされています。このことからも、男性よりも美容に敏感な女性には好まれる栄養素といえます。

さらに、ホルモンの分泌量を調整する作用にも関係しており、更年期障害とそれに伴う様々な症状の緩和、生殖機能に関わる症状を緩和するといった効果があると言われてます。

ビタミンEの抗酸化作用について

抗酸化作用についてもう少し具体的に説明します。抗酸化作用は健康や美容の面で大きく貢献していると言われており、体の細胞の酸化を防いでくれます。この酸化予防効果の事を「抗酸化作用」と呼んでいます。

体が酸化することで、様々な影響が人体に現れてくるのですが、ビタミンEの抗酸化作用によってそれらが原因となる疾患の予防や改善が期待できるというわけです。

また、老化現象を引き起こすとされる「過酸化脂質」の生成を押さえる役割も持っており、ビタミンEは老化や病気の予防を考える上で、非常に重要な栄養素であると言われています。

ビタミンEが動脈硬化や生活習慣病を予防する

ビタミンEによる抗酸化作用には、血液中に存在している悪玉コレステロールの量を減少させ、血管にできる「血栓」をできにくくする作用も確認されています。

この作用が結果的に「動脈硬化」を予防することにも繋がりますし、さらに血行の促進作用もあることから、心筋梗塞や脳卒中等の危険な生活習慣病の発生を予防するといった効果も期待できます。

さらに、ビタミンEはガンの予防にも効果があると考えられており、国立がんセンターが公表しているがんを防ぐための12ヵ条でもその効果が取り上げられています。

ビタミンEで更年期障害の諸症状を緩和

体内でホルモンを分泌している器官にもビタミンEは多く含まれているのですが、ビタミンEが不足してしまうと、これらの器官にも影響が出てしまい、ホルモンの分泌量に乱れが生じてしまう場合があります。

更年期障害の症状として一般的に見られる「のぼせ」や「顔の火照り」、「発汗」「イライラ等の精神的な不調」に関しても、ビタミンEが不足することでホルモンバランスが崩れてしまい、症状が顕著に現れる場合があります。

逆に言えば、更年期障害の症状が気になる場合であれば、しっかりとビタミンEを摂取することで症状の緩和が期待できるというわけです。

また、一つ上の項目でも説明しましたが、ビタミンEには毛細血管を拡張させ血行を促進する作用も確認されています。この作用が冷え症や肩こりといった、更年期障害の諸症状の改善にも効果的です。

ビタミンEの美容効果

女性にとってビタミンEは無くてはならない栄養素であり、特に抗酸化作用による美容面でのプラス効果は有名です。具体的な美容面での作用に「美肌効果」があり、皮膚の新陳代謝を高めてメラニン色素が沈着するのを帽子する働きがあり、シミやそばかすの予防改善効果が期待できるとされています。

ビタミンEを多く含む食品

ビタミンEを多く含む食べものや食材としては以下の様なものがあります。もちろん、ビタミンEは多く摂れば良いというものではありませんので、あくまでバランスを心がけて日々の食事の中に組み合わせるようにして摂る様にしてください。

  • アーモンド・落花生(ナッツ類)
  • ひまわり油・ベニ花油・ごま油(植物油)
  • モロヘイヤ
  • かぼちゃ
  • ほうれん草
  • アボカド
  • 大豆
  • 胚芽米
  • ウナギ
  • たらこ

ビタミンEの摂取量

ビタミンEは体内で生成できない栄養素なので、日々の食事からバランスよく摂取する必要があります。ビタミンEが極度に不足することで、感覚障害等のビタミンE欠乏症を発症する可能性がありますので、注意が必要です。

以下の表は厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準(2005年版)」を引用したものです。18歳以上の1日当たりのビタミンEの摂取目安量、および摂取上限量が以下の数値で設定されています。

1日当たりのビタミンEの摂取目安量および摂取上限量

年齢 摂取目安量(mg/日) 摂取上限量(mg/日)
18~29歳 男性9女性8 男性800女性600
30~49歳 男性8女性8 男性800女性700
50~69歳 男性9女性8 男性800女性700
70歳以上 男性7女性7 男性700女性600

※α-トコフェロールとしての数値であり、その他の種類のビタミンEの量は含んでいません

ビタミンEの過剰摂取による副作用は?

ビタミンEは人間の体にとって必要不可欠な栄養素ですが、もちろん過剰に摂取すれば良いというものではありません。しかし、他の脂溶性ビタミンに比べて体内に留まる時間が短くて毒性も低いことから、普段の食事からビタミンEを摂りすぎたからといって、なんらかの副作用が出るといったことは殆ど見られないといわれています。

しかし、普段の食事から1日の摂取量を越えるビタミンEを摂る事は難しく、仮に取りすぎたとしても、上記で説明した理由により、体への影響も少ないされていますので、そこまで気にする必要な無いでしょう。

また、最近ではサプリメントによる栄養の補助が一般的となっていますが、1日当たりの目安とされる摂取量をしっかりと守り、過剰に摂取しないように気をつけましょう。

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