突然目の前で家族が倒れたり、意識を失ったりしたら・・・。多くの人は慌ててしまい、気が動転して何をしたらいいかわからず、ただオロオロするばかりでしょう。
救急隊が到着するまでに、市民の誰もができる最大限の努力。それが心肺蘇生(そせい)法です。
心肺蘇生(CPR：Cardiopulmonary Resuscitation)とは、心臓マッサージをするための胸骨圧迫と人工呼吸をあわせておこなうことです。
この「心肺蘇生」と「AED(Automated External Defibrillator：自動体外式除細動器)」による除細動、また、のどに食べ物などがつまって窒息し、心停止になるのを防ぐために異物を取り除く「気道異物除去」の3つの救命処置を1次救命処置(BLS：Basic Life Support)といいます。
この1次救命処置は、特別な資格を必要とせずに誰でもおこなうことができます。
倒れた人を助けるためには、すぐそばにいる市民(バイスタンダー)の力が必要だということです。しかし、必要とされる瞬間に、救命・救急や応急手当ての本を読んでいる余裕はありません。前もって、的確な処置法を頭に入れておきましょう。
また、消防署や日本救急医療財団が認定する団体などが開催する応急手当て講習会などに参加して、日ごろからとっさの場合に備えることも大切です。
