腎臓に良い食べ物・食事メニューと食事療法に関して

腎臓に良い食事と言っても、「健康な人」が腎臓の機能低下を予防し、活発な働きを目指すために摂る食事メニューと、「腎臓になんらかの影響が出てしまった人」が摂るメニューでは違いがあるので、それぞれが共通した「腎臓に良い効果を与える食事」を摂れば良いというわけではありません。

例として、血圧を下げる効果や腎臓で作られた老廃物の排出を促進する作用のある「カリウム」ですが、後者の老廃物排出効果は「健康な腎臓」にとっては良い効果といえますが、腎機能が低下している人にとっては、カリウム自体の排出が低下してしまい、身体に悪影響を及ぼす可能性が高くなってしまうのです。

自分の健康状態や腎臓の状態によっても、腎臓に良い影響を与える食事メニューを考慮して摂取するようにすることが重要なのです。

腎臓に良い食べ物(食品)

以下で紹介している食品類は、一般的に腎臓に良い食べ物として知られています。

  • クルミ
  • 黒豆・小豆をはじめとした豆類
  • 自然薯
  • 山芋
  • 里芋
  • キノコ類
  • ゴボウ
  • トウモロコシ
  • 冬瓜
  • スイカ
  • 胡麻
  • ハト麦

勘違いしてほしくないのが、上記の食材は「腎臓に良い影響を与える」食材であって、腎臓病自体を治療、または改善していくといった食べ物ではありません。既に何らかの腎臓病を発症しているという場合は、逆に様々な食事制限が必要になることが多いため、自己判断による食事療法は行なわず、医師の指導の上で、自分にあった毎日の献立を考えていく必要があります。

腎臓病患者の一般的な食事メニュー

以下で紹介する食事は、腎臓病患者が摂る食事メニューの一般的な例となります。

  • 塩分が少ないもの
  • 低タンパクの食事
  • 高炭水化物の食事

腎臓病の食事療法

  • 腎炎
  • 腎不全
  • ネフローゼ症候群

これらは腎臓病のほんの一部であり、腎臓病には様々な種類の病気が確認されています。また、高血圧や糖尿病といった他の病気を原因として発症するケースもあり、さらに個人差で症状の違いもあることから、人それぞれでまったく違う治療法・食事療法となる場合があります。

食事療法を例にとってみると、

  • 塩分を控える
  • 刺激物は摂らない
  • たんぱく質の摂りすぎに注意する
  • カロリー摂取は十分に行なう

この様な共通項目はあるのですが、実際には患者のそれぞれの状態によって、さらに他の栄養素が制限されたり、逆にしっかりと摂るようにするといった栄養素も存在しており、素人が自分で調べて行なう食事療法には限界があるというわけです。

医師の指導の上で正しい食事療法を行なう

先にも述べましたが、腎臓病の食事療法の基本として、「タンパク質の摂取を控える」ことが挙げられます。しかし、病状によっては、タンパク質の摂取量が少なすぎると、逆に腎臓に悪影響を及ぼしてしまう場合可能性もあります。

他にも、自分ではよかれとおもって実践していることが、医師の目から見れば逆効果であった、という場合も見受けられます。誰かに聞いたからとか、ネットではこれが良いとされていた・・・といった情報に惑わされないように気をつけ、信頼のおける医師の診断の上で行なうことが重要であり、最優先するべき事項なのです。

この様に、何度も繰り返して「自己判断は危ない」とお伝えしている一つの要因としては、やはり民間療法というか、間違った情報を実践したことで腎臓病の症状の悪化してしまうと、取り返しのつかない事態になってしまう危険性があるためです。

腎臓の働きと食事内容

ところで、腎臓は体内でどのような働きを担っているのでしょうか?基本的な働きとしては、主に体内の水分量や塩分の量を調整し、血圧の調整や血液の作成に必要な材料(ホルモン等)の生産、体内の老廃物を排出するといった重要な役割を担っています。また、尿が作られるのも腎臓です。

上記の働きだけを見ても、腎臓にかかる負担は想像に難くありませんので、普段の生活からなるべく腎臓の負担を減らす配慮を行ない、それを毎日の習慣とすることの一つが「食事」にあるのです。

腎臓は肝臓等と同じく、なんらかの異変があっても自覚症状として現れ難い臓器の一つです。はっきりと分かる自覚症状が現れたタイミングでは、かなり病状が進行した状態となりますので、そうならないためにも普段の食事に気をつけ、暴飲暴食や過度の飲酒、自分の好きなものばかりを食べるといった食事習慣を改善していくことが大変重要となります。

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