糖尿病の初期症状と治療法

糖尿病は、自覚症状が殆ど無かったり、あっても本人が気付かないパターンが多く、人間ドッグや健康診断を受診した際に、血糖値が基準の値よりも高かったり、問診によって様々な症状が発覚し、糖尿病と診断されることが多い疾患です。

また、異なる病気の治療の際に、「糖尿病を患っている可能性がある」と偶然的に診断される人もいます。高血糖特有の症状に関して、日常的に意識して気をつけている人でもない限り、糖尿病の初期症状が現れていると自己判断して通院をされる人は、少数のようです。

他にも、空腹時の血糖値は正常値を示していても、食事をした後に基準値より大きく上昇するといった、「隠れ糖尿病」の患者も多いようです。

糖尿病の初期症状

糖尿病の初期症状として代表的なものには、以下の様なものがあります。

これらは糖尿病の典型的な症状として例に挙げられることが多いのですが、症状に当てはまるからと言って、糖尿病であると決め付けてしまうのは早計です。

中には、単なる体調不良からくるものや、ストレスや疲労が原因である場合も多く、自己判断するには困難な場合が多いようです。

また、健康診断などで行う血液検査の結果で血糖値が正常値の範囲内であっても、それが空腹時に測定した「空腹時血糖値」であれば糖尿病ではないという確証は持ちにくく、「食後血糖値」で正常値を著しく超えるケースも多くあり、この要因も「隠れ糖尿病」と呼ばれる潜在患者の数が多いといわれている由縁の一つです。

糖尿病の診断基準としては、「日本糖尿病学会」が定めた下記の基準が診断に用いられます。

糖尿病の診断基準として、上記のいずれかの項目に当てはまった場合は「糖尿病型」である診断され、別の日に実施した検査でも上記項目のいずれかが確認され、「通算で２回以上該当」すれば糖尿病であると診断されます。

但し、先に挙げた診断項目以外に、次に挙げる項目に該当する場合、１回目の検査の時点で糖尿病と診断されてしまいます。

基本的には、医師が指導する生活改善をベースとした治療を行ない、同時に投薬治療も行なわれることになります。しかし、糖尿病の治療は、糖尿病のタイプや進行具合によって適切な治療方法が行なわれますので、上記はあくまで基本的な治療方法となります。

具体的な治療法としては、

の３要素が用いられ、個人個人の症状や生活環境に適した治療方法で進められることとなります。この３要素の中でも特に重要なのが、「食事療法」であり、今まで行なってきた食生活を根本から変えていく必要もあります。なぜなら、今までの食生活が下人で糖尿病を発生するケースが多いためです。

今まで習慣となっていた食生活を変えていくことは大変で、特に、「好きなものを食べることができなくなる」ということに、患者さんもストレスを感じてしまうことが多いようです。