糖尿病の治療では、血糖コントロールを良好に保つことが重要であり、合併症やそれに関するさまざまな症状の予防と改善に必要不可欠とされています。
血糖コントロールの目安
HbA1c(NGSP) 6.9%未満
HbA1c(JDS) 6.5%未満
この数値が血糖コントロールの目標値(目安)となります。
指標 | 優 | 良 | 可 | 不可 | |
---|---|---|---|---|---|
不十分 | 不良 | ||||
HbA1c(%) (NGSP) |
6.2未満 | 6.2~6.9未満 | 6.9~7.4未満 | 7.4~8.4未満 | 8.4以上 |
HbA1c(%) (JDS) |
5.8未満 | 5.8~6.5未満 | 6.5~7.0未満 | 7.0~8.0未満 | 8.0以上 |
空腹時血糖値 (mg/dL) |
80~110未満 | 110~130未満 | 130~160未満 | 160以上 | |
食後2時間血糖値 (mg/dL) |
80~140未満 | 140~180未満 | 180~220未満 | 220以上 |
※日本糖尿病学会編「糖尿病治療ガイド2012~2013」25ページ 文光堂 2012年より引用
HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)とは何か?
血糖値の検査では、検査時点の血糖値しかわかりません。そして、検査前の数日間、糖分の少ない食事を行なっていれば、普段は高い血糖値であっても、検査の際には血糖値が下がっている状態で検査されてしまい、正しい血糖値を図ることができません。
糖尿病の治療で大切なことは、日々の血糖値を良好な状態にコントロールすることです。そして、その指標として非常に重要なのが「HbA1c」なのです。血液中のHbA1cと呼ばれている物質の量を測ることで、過去1~2ヶ月間の血糖値の平均を知ることができるのです。
2012年4月1日からHbA1cが国際基準に変更
2012年4月1日より、国際的に使用されている新しいHbA1c(NGSP)が使われる事になりました。これを受けて、これまで使用されてきたHbA1c(JDS)と比べて、それぞれの値がおよそ0.4%高くなっています。