本態性振戦(ほんたいせいしんせん)の特徴

本態性振戦のふるえは、ある姿勢をとったときだけにあらわれ、ベッドの上で安静に横たわると止まる特徴があります。横になっていても手を持ち上げるとふるえがただちに始まります。ふるえは毎秒7~10回と比較的速いリズムです。多くの場合、両親や祖父母などにみられ、体質が遺伝することから、「家族性振戦」という別名もあります。

たいていの場合は20歳ごろから軽いふるえで始まります。時には60歳を過ぎてから目立つこともあり、この場合は老人性振戦と呼ばれます。基本的には同じものです。

本態性振戦のふるえは、特に手と頭に目立ちます。精神的に緊張すると、ふるえがひどくなるので、本人はたいへんつらいものです。

いっぽうで、酒に酔うとぴたっとふるえがとまります。アルコール中毒でも手にふるえが起こりますが、メカニズムは本態性振戦と同じです。アルコールは厳禁です。

薬は、βブロッカーと、マイナートランキライザーが有効です。

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