脳や脊髄、神経の構造と働きについて

頭部関連

私達が生きていく上で絶対に欠かせないのが脳です。そして、脳の構造はいくつかに分かれています。

大脳の形

大脳は大きく分けて「前頭葉」と「側頭葉」、「頭頂葉」、そして「後頭葉」とに分かれています。

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大脳を内側から見てみると、脳梁(のうりょう)という半円形の帯が見えるのですが、この部位は左右の大脳半球を繋いでいる「神経線維」からできています。

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さらに見ていくと、真ん中に眼球から出て交叉(こうさ)する「視神経交叉(ししんけいこうさ)」が見え、その下には乳頭体が左右に二つ見えます。ここは、記憶に深く関係する組織です。

さらにその下には、中脳の断面が見えますが、前方には大脳脚という運動神経を脊髄に伝える神経路と、パーキンソン病と関係の深い「黒質」と呼ばれる組織、その下には脊髄液を下に伝える「中脳水道」が見えます。

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上記の画像は、CT検査やMRI(磁気共鳴画像法)で確認することができる、脳の横断面図です。

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大脳皮質から運動の命令が出されると、半卵円中心、内包を経て中脳の大脳脚、橋(きょう)、そして延髄から脊髄へと伝わります。大脳の中心には大脳基底核と呼ばれる部分があり、尾状核は脳室に沿って前後に長い組織です。この部位に障害が発生すると、ハンチントン病を生じて、踊るような不随運動が発生します。

ハンチントン病 – Wikipedia

ハンチントン病(はんちんとんびょう、英: Huntington’s disease)は、大脳中心部にある線条体尾状核の神経細胞が変性・脱落することにより進行性の不随意運動(舞踏様運動、chorea(ギリシャ語で踊りの意))、認識力低下、情動障害等の症状が現れる常染色体優性遺伝病。日本では特定疾患に認定された指定難病である。

被殻は内容の外側にあり、体の自動的な運動を司っています。視床は全ての感覚が一度はここへ集まり、さらに大脳皮質の感覚領域へと情報を送っていきます。

脊髄には8つの頸髄(けいずい)、12の胸髄、5つの腰髄、5つの仙髄、そして一つの尾髄からなっています。

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脊髄を上下に運動神経や感覚神経の情報が流れるだけでなく、それぞれの高さに神経細胞があり、筋肉の運動や自律神経機能をコントロールしています。

脊髄の形

以下の図は脊髄の横断面です。

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脊髄の前角には、「前角運動神経細胞」と呼ばれるものがあり、ここが長い神経を出して筋肉を収縮させています。一つの前角神経細胞をテニスボール大の大きさとすると、この神経細胞は2~3km離れた筋肉をコントロールしていることになります。

前角運動神経細胞の神経線維は集まって前根となり、脊髄から出て行きます。一方、全ての感覚線維は集まって後根となり、脊髄に入っていきます。

神経の伝道

以下の図は神経の伝道を示しています。

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自律神経などの髄鞘(ずいしょう)のない細い神経を「無髄線維」と呼びます。無髄線維は図で示したように、次々と隣の膜が興奮して情報を伝達していくのです。

伝導速度は毎秒で1m前後と大変遅く、このスピードでは頭から足の先まで2秒近くの時間がかかってしまい、外敵から身を守ることが出来ません。

運動神経や太い感覚神経は周りを髄鞘が覆っており、所々に軸索(じくさく)が顔を出しています。この場合では、神経の興奮はこの顔を出している場所から次の顔を出している場所へと、次々に飛ぶように伝わっていきます。これは「跳躍伝導」と呼ばれており、毎秒60mという早い速度になっています。

このスピードのおかげで、外敵から身を守れるようになっているのです。

神経と筋

以下の図は運動神経の末端が筋に接する部分を拡大したものです。

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この接する部分を「神経筋接合部」と呼び、神経の興奮が末端に届くことで、この末端(神経終末と呼ぶ)からアセチルコリンが分泌されます。

アセチルコリンは筋肉の受容器を刺激して筋肉に収縮が起こります。一旦分泌されたアセチルコリンはコリンエステラーゼという酵素で分解されて無くなってしまいます。

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