脳血栓症の症状・治療と予防について

頭部関連

脳血栓症は脳の動脈が動脈硬化によって、あたかも古い水道管のように内腔が狭くなり、高血圧や喫煙などを契機に血管がつまるものです。

症状

ある日突然、半身の運動まひや感覚障害、あるいは失語症や半盲が発症します。小脳梗塞では運動失調や、脳幹の梗塞ではめまいも起こります。通常は2~3日で症状がピークをむかえ、その後はゆっくりと改善していきます。

診断

X線CTで黒い影があらわれれば脳梗塞と診断できます。精密検査のためには3つの検査が重要です。第1にはMRIで、過去に起きた梗塞の状態を正確に診断できます。第2にはSPECT(脳血流シンチグラム)で、現在の脳血流を正確に診断できます。第3にはMRAで、脳の動脈を検査することにより将来の危険性を把握することができます。

脳血栓症は脳の動脈硬化が原因で、動脈硬化症をひき起こす高血圧、コレステロール、糖尿病、喫煙の状態を把握することが大切です。

治療

急性期には脳浮腫の予防薬(グリセオール)とともにオザグレルナトリウムを2週間点滴します。またリハビリテーションも1週間以内には開始します。これらと同時に動脈硬化症を生じた原因を突きとめ、その治療もあわせて始めます。

予防

1カ月が過ぎて慢性期になると、再発の予防に重点が移ります。動脈硬化症を生じた原因に対する治療とともに、血小板凝集抑制薬としてチクロピジンやアスピリンを服用することになります。

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出典:Google画像検索

上記の図は脳血栓症の危険指数を示したものです。高血圧、コレステロール、糖尿病、喫煙などが1つあるからといっても、それだけですぐに脳血栓症の危険が高いとはいえません。動脈硬化の危険因子が総体的にどれほどあるかをチェックして、危険度を知るとともに予防に努めることが大切です。

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