頭痛の国際分類について

頭痛の国際分類は、1962年にアドホック委員会が報告したものが長く使われてきましたが、1988年に新しい国際分類が報告され、国際的に普及してきました。

それによると、

  1. 片頭痛
  2. 緊張型(性)頭痛
  3. 群発頭痛と慢性発作性片側頭痛
  4. その他の器質的病変を伴わない頭痛
  5. 頭部外傷に伴う頭痛
  6. 血管障害に伴う頭痛
  7. 血管障害以外の頭蓋内病変に伴う頭痛
  8. 薬物あるいはその離脱に伴う頭痛
  9. 頭蓋外の感染に伴う頭痛
  10. 代謝性疾患に伴う頭痛
  11. 頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口腔その他の顔面あるいは頭蓋の病変に伴う頭痛あるいは顔面痛
  12. 脳神経痛、神経幹痛と求心路遮断痛
  13. 分類できない頭痛

となります。

1~4はいわゆる機能性頭痛で、5~11が器質性頭痛、12が神経痛となります。

1の片頭痛はさらに前兆を伴う頭痛と、伴わない頭痛に分類されます。前兆を伴う片頭痛はこれまで典型的片頭痛といわれてきたものと同じで、前兆を伴わない片頭痛は普通型片頭痛といわれてきたものです。

2の緊張型頭痛は緊張性頭痛、筋収縮性頭痛、心因性頭痛、ストレス頭痛などといわれてきたものの総称です。これはさらに発作性と、慢性の2つに分類されます。前者は1カ月に15回未満の発作頻度、後者は15回以上の発作頻度のものです。

3の群発頭痛は片側の目の周囲に15~180分続く疼痛(とうつう)を生じるもので、結膜充血や涙、鼻閉、鼻水、額の発汗、縮瞳、眼瞼下垂、眼瞼浮腫といった様々な症状を伴います。

発作性群発頭痛は群発時期と寛解期がはっきり分かれ、慢性群発頭痛は寛解期があきらかでないものをいいます。いっぽうで、慢性発作性片側頭痛は群発頭痛と同様の症状ですが、高頻度(1日5回以上)、短時間(2~45分間)で女性に多く、インドメタシンが特効薬という特徴があります。

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