脂肪腫の原因と治療

脂肪腫と聞くと、真先に「悪性腫瘍」といったネガティブなキーワードが思い浮かびますが、中には良性の脂肪腫もあり、体に害が無い場合もあります。発生原因ははっきりとはしておらず、早急に治療しなければならない病気ではありません。

しかし、脂肪腫があまりにも大きくなりすぎると、例えば顔にできた脂肪腫が見た目を大きく害するといったマイナス面も出てきますし、中には超巨大化した脂肪腫が、行動を不可能にしてしまう程の影響を与えることもあります。また、痛みを伴う場合もありますので、できれば皮膚科等でしっかりとした診断を受け、治療に当ったほうが良いでしょう。

脂肪腫の原因は?

冒頭では、その発生原因が良く分かっていないと書きましたが、いくつかの発生要因として考えられる原因はあります。その一つとして、脂肪を蓄えた細胞が増加する事で、影響を受けたその他の組織に何らかの異常が発生し、脂肪腫となる場合です。

また、脂肪腫を患った患者の統計から「遺伝的要素」も関係しているのではないかと考えられており、生まれもっての体質で脂肪腫ができやすいといった人も確認されています。

どちらにしても、医学的にもまだはっきりとした原因がわかっておらず、今後の研究結果に期待したいところです。

アテローム(粉瘤)

アテロームは、一見すると脂肪腫と見間違うような「袋状」の塊のことで、その袋の中に角質や皮脂といった老廃物が溜まることで発生します。

しかし、脂肪腫は皮膚の下側に脂肪細胞が増殖してできる「しこり」や「できもの」の総称であり、アテローム(粉瘤)と脂肪腫はまったく違うものです。

ちなみに、脂肪腫の発生場所として良く確認される場所として、背中、顔、首や腕、肩や脇の下周辺等、体の上側(上半身)に出来やすい傾向にあるようです。

脂肪腫の治療

冒頭でも書きましたが、脂肪腫は良性である場合が多く、悪性腫瘍と違って命に関わるようなことは少ないと言われています。

しかし、放置したままだと、大きくなりすぎた結果、見た目の審美性を大きく損ねる結果となりますし、時には痛みを伴うような症状を発生させる場合もあるのです。皮膚科でしっかりと診察を受けて経過観察を行ない、適切な治療を受けるようにしましょう。

治療方法としては、脂肪吸引による治療が行われる場合もありますが、最も一般的な治療法は、患部の切開を行い、切除して摘出する方法です。

脂肪腫に痛みが生じる場合は?

脂肪腫が痛みを伴うことはまれですが、発生部位によっては痛みを伴う場合もあります。

原因としては患部の付近にある神経を圧迫する事で痛みが発生することが多いようですが、放置すれば更に痛みが増す可能性も考えられますので、皮膚科や専門機関等で診断を受けるようにしてください。

犬の脂肪腫

脂肪腫は人間だけの病気ではありません。家族として時間を過ごす犬にも、脂肪腫が発生することがあり、犬種によっては人間よりも脂肪腫ができやすいケースもあるのです。

また、年をとるにつれて発生する割合が増える傾向にあり、脂肪腫と思っていたら悪性腫瘍であったというパターンもあります。念のため、動物病院で診断を受ける等して、愛犬の健康にも気を使ってあげましょう。

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