ホルモンバランスを整える食事と崩れを起こす原因

ホルモンバランスを整える上で、食事の内容は非常に重要な要素であり、その他の生活習慣と同様に栄養バランスの偏った食生活にがホルモンバランスの乱れに大きな影響を与えると考えられています。

食事でホルモンバランスを崩さないようにするためには、栄養の偏りと規則正しいリズムで食事を摂ることが重要なポイントなりますが、他にも色々な要因で不足するホルモンの分泌量を改善したり、補う作用を持った栄養成分を意識して摂取することも大切なのです。

ホルモンバランスを整える栄養素と食べ物は?

ホルモンバランスを整えるための食生活の基本は、なんといっても「栄養バランスのよい食事」を「毎日規則正しく摂る」ことです。脂肪や糖質の摂り過ぎに注意し、良質なたんぱく質とビタミンやミネラルといった栄養素を積極的に摂取することが重要となります。

以下の項目からは、ホルモンバランスの乱れを改善し、バランスの維持に有効とされる栄養素や、摂取することで体内でホルモンに似た働きをする成分等を紹介します。

大豆イソフラボン

大豆に含まれていることで有名な「イソフラボン」という成分はポリフェノールの一種で、体内で女性ホルモン(エストロゲン)と同じような働きをすることから、「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。

イソフラボンにはこのような特徴がありますので、女性ホルモンの減少による更年期障害の諸症状、生理不順等の改善に効果的と言われています。また、イソフラボンが含まれている食品としては豆腐・納豆・豆乳・みそ・しょうゆなどです(大豆食品全般)。

ビタミンB6

女性ホルモンの代謝に働きかけバランスを整える作用があり、生理前のホルモンバランスの乱れから生じる「月経前症候群(PMS)」や「妊娠中のつわり」といtった症状を緩和する働きが期待できます。

ビタミンB6を多く含む食べ物としては、マグロやカツオといった魚や肉類のレバーなどの他、大豆製品やナッツ類、にんにく、バナナなどにも比較的多く含まれています。

ビタミンE

ビタミンEにはホルモンの分泌器官である脳下垂体や卵巣などの細胞膜が酸化するのを防ぐ作用があり、この働きにより細胞膜が安定することでホルモンの分泌バランスが整えられることになります。このような作用があることから、ビタミンEが不足することでホルモンバランスに乱れが生じて、月経不順を起こしやすくなったり、更年期に多くみられる諸症状が現れやすくなります。

ビタミンEを多く含む食べ物としては、植物油やアーモンドなどのナッツ類などが挙げられ、うなぎ、たらこ、カボチャなどにも比較的多く含まれています。

パントテン酸

パントテン酸という栄養素は、副腎皮質機能を活性化させて副腎皮質ホルモンの分泌を促進する作用があり、ニキビや吹き出物といった「肌トラブル」や、アレルギー性疾患の諸症状を緩和する作用が期待できます。

さらに、副腎皮質ホルモンには抗ストレス作用があることから、ストレスから生じる「イライラや憂鬱」といった精神的なマイナス作用を抑える効果があるとされています。

パントテン酸を多く含む食べ物としては、以下の食品類に比較的多く含まれています。

  • 肉類のレバー
  • 干し椎茸
  • ウナギ
  • 納豆
  • 子持ちカレイ
  • 落花生
  • アボカド

ホルモンバランスの崩れを起こす原因とは?

ホルモンバランスの崩れを引き起こす原因として、女性の場合であれば「思春期」や「更年期」といった、年齢的に身体の変化が生じることを起因としたもの以外にも、生活習慣に関連する要因が挙げられます。生活習慣に乱れが生じることで、脳の「視床下部」の働きに影響を及ぼすためです。

脳の視床下部と呼ばれる部分は、自律神経の働きやホルモンの分泌をコントロールしている重要な役割りを担っている部位なのですが、ここに異常が発生してしまうと、自律神経失調症やホルモンバランスの崩れから生じる症状がみられるようになります。

自律神経とホルモンはお互いに大きな影響を与えており、自律神経に乱れが生じることでホルモンバランスが崩れてしまい、逆にホルモン分泌に乱れが生じると自律神経のバランスが崩れることとなります。

食生活

冒頭でも少し触れましたが、栄養バランスの乱れはホルモンバランスの乱れに繋がってしまいます。ホルモンバランスの乱れは自律神経にも影響を与えてしまいますので、普段からの食生活には特に注意を払って、バランスよく栄養を摂り込んでいくことが重要です。

過労・ストレス

ストレスや過労が蓄積していくと、脳の中にある視床下部が敏感に反応してしまい、自律神経やホルモンバランスの乱れを招いてしまいます。

睡眠不足と睡眠の質

ただ単に寝れば良いというものではなく、睡眠の質が悪ければ、これも視床下部に影響を及ぼしてしまいます。質の悪い睡眠が続けば睡眠不足に陥ってしまい、視床下部が敏感に反応して自律神経とホルモンバランスの崩れを引き起こす原因となってしまいます。

ホルモンバランスの改善に効果的なサプリメント

ホルモンバランスを改善する栄養素は、できれば食品から摂取することがベストなのですが、忙しい毎日を送っている中では難しい場合もあります。その際、各種栄養素をサプリメントから摂取することも、ベターな選択となります。

  • 女性ホルモンに似た成分の「大豆イソフラボン」
  • 内分泌腺の機能向上作用のある「マカ」

これらの成分はホルモンバランスの改善に効果的とされる成分なので、食品からの摂取が難しいと感じた場合は、これらの成分を含むサプリを中心に摂るようにすれば良いでしょう。

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