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痛風による膝の痛みと原因について【予防・解決法は?】

痛風がもたらす痛みの代表的な症状の一つに、耐え難い膝の痛み等があります。また、膝の痛み等の関節部の症状だけでなくアキレス腱や足の指先・付け根の痛み等の、体の末端部の炎症も痛風がもたらす代表的な症状のひとつです。

原因

これら関節部や末端部の炎症による痛みの原因は、人間の血液の中に含まれる「尿酸」という代謝物質が様々な理由により通常は排尿によって排出されるべきものが十分に体外に排出されず体内の至る所に結晶化して蓄積・沈着してしまう事にあります。

これら結晶化を引き起こす主な原因としては、以下のようなものがあります。

  • 高カロリーな食物の過剰な摂取による体内での尿酸の生産過多
  • アルコールの飲み過ぎによる代謝の影響(アルコールを摂取すると尿酸の生成が促進される)
  • プリン体を多く含む食物の摂取(プリン体を摂取するとアルコール同様に尿酸の生成が促進される)
  • 運動不足により尿酸が体外に排出されにくくなる
  • 関節部や末端部の体温の低下(尿酸は体温が低い箇所があるとそこで結晶化し易くなる)
  • 水分不足による尿酸の排出機能の低下(アルコールの過剰な摂取も水分不足や尿酸排出の阻害を引き起こすので要注意)
  • 精神的なストレス(ホルモンの影響で尿酸の正常な排泄が阻害される場合あり)

予防法・解決法

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食事制限

原則的な予防方法としては総摂取カロリーの制限が鉄則とされています。要するに高カロリー・高脂肪食品をバクバクと食欲のままに食べ過ぎないという事ですね。

特に日本人を含むアジア人全般は古来より度々飢饉に見舞われてきた歴史的背景のある人種の為、元々飢餓に強い体質を備えており少しの食事だけで生活していく事を前提とした体の作りになっているそうなので、現代の欧米式の栄養過多な食事は私達の体が対応しきれず、痛風に限らず様々な疾患の原因になり易いと言われています。

水分の摂取

痛風の改善には水分を多く摂る事も好ましいとされています。
また、水分摂取は特に腎臓等の尿路への結石予防にこそ効果的と言われています。

通風による間接の痛みは勿論ですが、尿路結石も十分に恐ろしい疾患ではありますので、普段から水分の適切な摂取は心がけたいものですね。

ただ、注意したいのは砂糖の入った甘い飲み物等で水分を摂取しようとしてしまう事。
砂糖は尿酸を生み出す原因になりますのでこんなものを飲んだら余計に通風が悪化しますのでご注意下さい。水分摂取は純粋に水やお茶だけで行うようにしましょう。
※当然ですが通風の原因になるアルコールでの水分摂取を目論むのは厳禁です(笑)

アルカリ性食品を摂る

海藻やきのこ、野菜等のアルカリ性食品を摂取すると尿がアルカリ性に傾き、血中の尿酸が排出し易くなると言われています。

とはいえ逆にアルカリ性に傾き過ぎても今度は別の弊害が出るそうなので、過剰摂取にならない程度に、適度にアルカリ性食品を普段の食事で摂るようにするのが良いでしょう。

ちゃんとした運動習慣を

普段全く運動しないという人は要注意。

人間の体は体を動かす事で尿酸の排出が促進されると言われていますので、痛風予防の為にも運動習慣の見直しも実践しましょう!

ただ、短時間に激しく体を動かすような運動は逆に尿酸値を高めてしまうそうなので、適度な運動に抑えるようにしたいですね。

発作時の痛みの軽減方法

予防が間に合わず激しい痛みの症状が出てしまった場合、民間療法として症状の緩和が期待されると言われているのが、生のタマネギを食べる事です。

生タマネギのスライスを水にさらさず、およそ半分~1個分程度を食べる事で取り急ぎの痛みの改善に対処療法的な効果があるとされています。

※スライスをそのまま食べると刺激が強過ぎて胃が痛くなったりしますので、切ってからしばらく時間を置いたものを食べたり、あるいは摩り下ろしてこれまた時間を置いたものを食べるのも良いでしょう。レモン汁をかけるとタマネギのキツい風味も若干和らぐのでより食べやすくなるかと思います。

長期的な予防法

その場限りの対処療法に終始していてはその後も度々痛風の痛みに苦しめられる事は避けられません。

そこで長期的に痛風を予防したい場合に効果があると言われているのが、韃靼そば茶です。

韃靼そば茶を普段から常飲する事が痛みの予防に効果的とされているそうで、痛風持ちのお酒好きな人が飲酒時等に必ず韃靼そば茶も併せて飲むように心掛けた所、飲酒後に襲ってきていた筈の痛風の痛みがかなり和らいだという話もあります。

また、痛みが発症してからの鎮痛や炎症の緩和にも効果があるとされています。

参考記事:そば茶の効能・効果

関節部や末端部の体温低下の防止

尿酸結晶は融解温度の関係から体温の低い部位に蓄積される傾向がありますので、その為に手足の末端に真っ先に症状が出易いと言われています。

ですので普段から体の手足や関節部を冷やしてしまわないように注意しましょう。(症状が発生してから痛む部分を温めると却って痛みが増してしまうそうですので要注意。あくまで予防策として気になる箇所を温めるようにしましょう)

対処療法だけでなく根本治療を

痛風は血中の尿酸値が高い状態が慢性化した結果、体のあちこちに尿酸の結晶が蓄積・沈着されてしまう事が根本的な原因ですので単純に症状が発生した際に痛みを和らげる為のその場限りの対処のみに終始してしまうと結局は堂々巡りでその後も痛みに悩まされ続けてしまうループから抜け出す事は出来ません。

また、痛風は放置すると関節の痛みだけに留まらず、尿酸結晶の魔の手が腎臓等の尿路に関連する内蔵にまで伸びてしまい、結晶の蓄積による尿路結石等の激痛を伴う内蔵疾患を併発したり、更にそのまま正しい治療を受けず放置してしまうと最終的に腎不全等の生命に関わる重大な内蔵疾患を引き起こす可能性が高くなってしまいます。

また、もしそのような重大な疾患を発症してしまうレベルにまで痛風の弊害が発展してしまうと、根本的な治療自体が困難に陥ってしまう事態になりますので、腎機能がまだ健全で治療が容易な内に早めに医療機関に掛かって痛風の根本治療の指導を受ける事が望ましいです。

痛風は虫歯と一緒で、放置してるとジワジワと取り返しが付かなくなっていく怖い病気なのです。


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